10月26日

 「お金を貸してくれって言われて。というかメールが来て、で、振込先だけ書いてあったのね。ぼくは他人に物申すことが苦手で。だってディスカッションなんて無駄じゃん。それぞれが生きてきて得たカード、の中から、選び、きったカード。それについて是非を決めるなんてできるわけがない。ジャッジもなしに。だってそれって、どちらかが負けを認めなくちゃいけないってことでしょう。そんなさ、人生をゲームみたいに俯瞰できる、そんな頭のいい同士ならいいんだけどさ、そうじゃないから。世の中のディスカッションの99%は、馬鹿が更に馬鹿を虐めているだけの現場だから。
 まあそうは思うのだけれど、とりあえずぼくはこう返したのね。「お金の貸し借りに抵抗はないのですが、せめて、どうしてお金を借りたいのか、あと、いつ返すのか、そしてその根拠(例えばそこでお給料がはいるから、とか)を示すのが最低限の礼儀ですよ」と。この時点で相当胸が苦しい。だってその人、今年42歳とかだからね。バカボンのパパより年上(彼は41歳)なわけでしょ。そんな年上に対して、諭すようなことを言うのはさすがにさ。
 で、まあ、それにもきちんと答えてもらったので、じゃあ貸しまよと。その日が金曜日だったので、ちょっとすぐは動けないのでそれ以降、つまり月曜日入金ですよね。月曜日の朝にはおろせるように入金しておきますよ、と、メールしたわけです。そしたらもう、それから何度も何度も「入金よろしく」とメールやメッセージがくるわけです。そのたびに「連休に入ってしまうので週明けには必ず」と返していたのですが、とうとうTwitterにまでつぶやき始めてしまって。DMならともかくリプライで。まあぼくが借りてるわけじゃないし、人に言えないことでもないのだけれどでもそれってさすがにどうかなあと思って、「入金するって言ってるじゃないですか。遅れてもいないのに再三の催促、失敬にも程がありますよ」的なことを返したんですね。
 まあそれで結局こじれてお金の貸し借りもなくなり、いつのまにかマイミクもフォローも外され、ブロックされていた、と。なんだか人付き合いって難しいなあって思ったよ、ほんとに」