12月16日

 

本日は徳弘正也ジャングルの王者ターちゃんの作者)の佳作、
「水のともだち カッパーマン」の最終回をご紹介。

主人公、河太郎はカッパと人間のハーフ。
河太郎は自分を捨てた母親を探す旅にでる。

その旅の中で、いかに人間は妖怪を差別するか。
そして、自分の祖先が命をかけて守った地球を、自然を、どれだけ人間は蔑ろにしてきたのか。
そういうことに気づいていく。
その上で、
最後、河太郎も祖先と同様、命を捨て、地球を脅かす宇宙人を道連れに自爆を図る。

そのラストシーンがこれ。

猫またというのは、その名前のとおり、猫の化物。
旅の途中で知り合ったパートナー。
猫または最後の戦いに殆ど参加することができなかった。
最後のこのシーンでも、特に役に立っているわけではない。
ただ、ついてきただけだ。
けれど、
河太郎が世界を救うために命を捨てたように、
猫または、河太郎のためだけに命を捨てた。

「いつもいっしょニャ。」

猫又は泣いている。死ぬことが怖いからだろう。
猫又は微笑んでいる。河太郎
と一緒に死ぬことに悔いがないからだろう。

余談だけれど、この作品を当時アシスタントしていたのが、今、ワンピースを描いている尾田栄一郎である。
この作品を一番そばで見てきたかれが、何の影響も受けていないとは、考えづらいとぼくは考える。