9月20日

 
 それこそね、毎晩のようにさ、10万20万奢ってくれていた社長が、2000円貸してくれないかって言ってきてさ。ああいいですよっつって、で、貸す当日、やっぱり10000円貸してくれないかって言ってきて、なんだろう、ぼくが出来ることはなんでもしますよ。ぼくは本当に空っぽな人間だから。だからこそ、あなたに心底憧れていたんです。あなたと最初に会った時、あなたは何をしていたか覚えておられますか?あなたは、人を吊るし、それをのこぎりで切っていたのですよ。ぼくはあの時知ったんです。血は、ほんの少し流れる時は赤いのに、水たまりを作ると真っ黒になるんだって。ぼくはあなたを見放しません。ぼくはあなたを、逃しません。ぼくは本当に空っぽな人間だから。だからこそ、あなたのような人間が必要なのです。